あなたは1回でも心理カウンセリングを完走したことがあるだろうか?
- お金が続かなかった
- 時間が取れなくなった
という自己都合から
- ただ話をするたけで良くなってる感じがなかった
- 十分な共感や勇気づけがなかった
- 考えを押しつけられたり覗き見的にいろいろ訊かれて居心地悪かった
といった理由で途中棄権した人もいるのではないだろうか。
それは仕方なかったのか、そこにはちゃんと理由があってその理由さえクリアになれば完走できたのか、どうなのだろう?
カウンセラーに向かない人材
あなたのカウンセラーはどんな人だろうか?
- 物腰柔らかでいつも落ち着きを払っているタイプ
- 友達のような感じで一緒に喧々ガクガク話し合えるタイプ
- 学者肌で神経質そうなタイプ
- 優しくてちょっと弱気なタイプ
どんなタイプにも弱点はあるだろう。
しかし、カウンセラーは人の心を観るのが仕事。絶対に欠けてはならない素養がある。それは
人の心を何よりも優先できること
この素養を満たすために、カウンセラーは自分とは感じ方も考え方も全然違う未知との遭遇を受け入れる勇気を持たねばならない。ところが遭遇に対処できないと怖れる者は、なるべく平穏に決まったルーチンでやろうする。
結果として無難なカウンセリングに終始し、あなたたちを失望させる。
カウンセリングが失敗するとき
カウンセリングは以下のうち、一つでも当てはまるものがあれば、ただの会話に成り下がる
- 流れ作業的に行われているとき
- 儲けが優先されてるとき
- クライアントはコントロールされ、主体性を奪われているとき
【流れ作業的に行われているとき】
カウンセラーが日々の業務に忙殺されて、”クライアントに気持ちよくしゃべらせておけばOK!” といった安直な気持ちに流されていることを指す。話を聴かれるだけでは、クライアントは考えやすい方向にばかり気持ちが傾き、考えたことのない事柄にたどり着けない。クライアントの変化は、カウンセラーの質問の質にかかっている。流れ作業のように気楽に取り組めるものではない。
【儲けが優先されてるとき】
これは言うまでもなく、向いてる方向がカウンセラーの方。カウンセリングはクライアントに向くことが大前提なので、その体をなしていない。
【主体性を奪われているとき】
カウンセラーが主体性を奪ってしまって持論を述べたり、興味の赴くがまま質問することにより、クライアントが窮屈さを感じたり不快に思ったりすると、会話どころか嫌がらせの色すら帯びてくる。
このような事態を招く根本的理由は
「クライアントは本気で治る」と信じてもらえないからだ。
信じてくれてるなら、もっとクライアントの方を向き、解決に近づこう・クライアントの底力を押しあげようと努力してくれるだろう。カウンセラーがそういった精力も気力の要る作業をしたくないと思うのは、治ると信じたときにだけ現れる力が後押ししてくれてないからだ。
カウンセリングを成功させるために
カウンセリングを成功させるためには、カウンセラーがクライアントから得る情報の枝葉に囚われることなく、心の深淵まで一緒に降りていって、そこで出会うであろう未知なる心理を怖れることなく、真剣に向き合うことだ。その原動力となり得るのが、クライアントが治ることを信じること。
信じてもらえた経験がないから、クライアントは苦しんでる。みんなに、「どうせアンタは」と見捨てられて、必死の思いでカウンセリングルームの扉を叩いた。
どんな人にも「自分が大切にされたい」思いと、「相手を大切にしたい」思いがある(サイコパス除く)。その思いの循環をもう一度生き返らせるために、まずはクライアントが信じてもらえる経験をするのが、優先事項ではないか。
信じる心はいちいち言葉にしなくても、カウンセリングの端々に現れる。それを以て、クライアントは次のカウンセリングを受ける勇気を受け取るのだと思う。
確かに元々弱っている人がなにかを継続するのは大変なことだ。でも扉を叩いた時点で、必死の何かは既にある。そのなにかを信じて助けてやろうとするカウンセラーが一人でも増えれば、カウンセリングの完走率は上がる。
クライアントの皆さんは「自分の治る力を信じてくれそう」という視点で、カウンセラー選びをしてみて下さいね。