”私は自分のことより人のことを優先するのが常。だって相手が喜んでくれるんだもの。それが私の喜びでもあるの。”
心底そう思って人に尽くしている人がいたら、それは相当執着の塊だ。
表面上いい人を装っている尽くし人は、自分で自分を認められないからこそ、他人を使って自分を認めさせようとやっきになっている。
なので、相手が自分を認める返しをしてこないと、途端に不機嫌になる。
あの、恩知らずが・・・と。
しかし望んだことでもないことをされて、お礼を言うのもなかなかシンドイ。
私は母にそれをされて、かなり負担だった。
私は自分がない頃、ずいぶんと自分をさげすんで貶めて、相手を神のように奉って、なんとか神から施しを受けようともがいた。
結果、すべての人が離れていった。
今思えば、当たり前。私も母が重くて逃げ出した口なのだから。
相手に寄りかからない、相手からもらうとしない。
この心境になるために、人はどれだけの修行を積まなくてはならないのだろうか。
ただ、せめて尽くすことが愚行と知った今、無理な努力(尽くし)はしないでおこうとおもう。
相手にやりたいなと思ったことだけすればいい。