「私の彼ってなーんでも私の言うこと聞いてくれるの♡。優しいわ。」
と思っている女性がいる。
この場合、彼が優しいかどうかは即座に判断しかねる。
というのも、決めない男性には2パターンあるから。
①彼女が何を考えているのか懸命に掴もうとして、その結果彼女の意見が優先されている
②彼女がどうしたいのかさっぱり分からなくて放置したら、彼女の思い通りに事が進んでいる
①は彼女を見つめ、きちんと二人でいようとする意志があるから、問題はない。
問題は②だ。
②の受身・消極タイプというのは、彼女が好きだから全てを受け入れるという考えではなく、彼女の考えを読む気がない&失敗が怖いという考えなので、ある意味<つきあっている意味さえないつきあい>のようになってしまう。
つきあいだしてしばらくは彼女も自分の思い通りに行くだろうから満足するが、しばらくして「彼は私のこと考えてくれているのかな?」と疑いが生まれる。
そうなってから、「ねぇ、私のために何かしてよ」とお願いしても、彼は何をしていいのか考えることを放棄しているので、「出来ない」の一言で終わる。
そもそもこのタイプの男性は、自分の興味がある領域には懸命に取り組むが、それ以外の領域は至極無関心なのだ。
そしてその無関心ぶりは、徹底している。
関心のない領域にはノータッチという確たる考えがあるのだ。
したがって、このタイプを自分に振り向かせたいと思うならば相当の覚悟が必要である。
シゾイドパーソナリティと呼ばれるこの人格は、よくよくその生育歴を聞くと、自分を守るためにこの人格を作らざるを得なかったということが分かる。
幸せな家庭に生まれ、十分な愛情を注がれた人ならば、無防備に自分を出し、甘えてもそれを受け止めてもらえるために、人に単する関心がしっかりと育つ。
一方事情により十分な愛情を注がれなかった人ならば、無防備に自分を出すことなど自分を殺すことに等しいので、人との壁を厚く高くつくり、自分の中で全てを処理しようという考えが育つ。ということは経験上、他人に関心を抱いたことがない。
だからシゾイドパーソナリティは、その過去を丸抱えして、甘えてもいい、話を聞いてくれる人がいるという安心できる環境を整備してやらねば、愛情深い関係性を築くことは難しいだろう。
暴力を振るわない、ギャンブルをしない、正常な金銭感覚を持っている、仕事をきちんとするという一見すると何の問題もないこの手のタイプ、心の奥には深い闇を抱えています。
心理的に見ると、押しの強すぎる夫と受身夫は私には全く同じに見えます。
どちらも愛情飢餓状態。