心の流れBlog

上手くいかなくて迷い込んだときの読みもの

飲食店が何を売っているのか分からない

お腹がすいた。「駅前にならなにかありそう」と思って、ふらふらしていると、ある悩みにぶつかった。

ーどのお店を選べばいいのか?ー

私のように店に入るのに勇気の要る人は、ついつい知ってる店、チェーン店を選んでしまう。
しかしそれではおもしろくない。
もっと他の店のことも知りたい。

そしてお店側も、人は歩いているけれどうちの店の前は通り過ぎる、と悩んでいる。

食事したい側と、食事を提供したい側がすれ違っている。
これを解決するいい方策ってないんだろうか?

食事に何を求めるのか?

我々は表層では胃袋に食べ物を入れるために飲食店に入ると思っている。

では、深層は?

・あのモチッ&パリっとした生地のピザを食べたい
・ゆっくりと落ち着いてお酒を飲みたい
・店の看板おばちゃんとたいしたことのない話をしながら過ごしたい

そう、その店でしかできない体験を求めて、お店を選んでいる。
以前に得た体験をもう一度したくて、足を踏み入れている。

店は体験をアピールしているのか?

ところが初来店の際、何の体験ができるかほとんど分からない。

店頭にメニューやら、今日のおすすめは書いてあるけれど、その店じゃなきゃできない体験が書いていない。
だからピザ屋が10店舗あったら、みな横並びに見える。

今、とても流行っている店は、どんな体験が出来るか、お客は知っている。
・限りなく原価が高い質のいい食事ができる
・店内で打ち立ての製麺をいろんな味付けで食べられる
・他では見ることのできないすてきなインテリアに囲まれて幻想的なランチが楽しめる
・仲のいい夫婦が二人三脚でできたて熱々の家庭料理を出してくれる

ただ、それらは店主自らがアピールしたというより、口コミによるところが大きい。

飲食店は誰の方を向いているのか?

私は飲食店経営に疎いから、店主の志を知らない。
経済誌などの経営者インタビューを見て、なるほどそういう意気込みでこの店を始めたのか、と知ることはあっても、商品から感じ取るのは難しい。

ただ、意気込みそのものでなくても、客目線から楽しめることを追求することで、お客の気持ちを沸き立たせることはできる。その最たるものがハワイなど諸外国から進出してくる飲食店ではないだろうか。

見たこともないデコレーション、厚みのある肉、ワイルドな料理法。そういう体験を売って客を楽しませている。

日本はまだ「料理さえしっかりしていれば…」という気持ちが主で、体験に重きを置いているようには見えない。
現に私は駅前で迷っているわけだから、アピールとしては弱いんだろう。

飲食の未来を切り開いてほしい

食を満たすことは一種の快楽だ。だったらそこにもっと快楽要素を加えて、「これ、食べるの楽しぃ~」「この店にいくと気分が上がる↑」みたいなディズニーランド的体験も付加してもらえると、飲食する前からワクワクできる。

戦後70有余年、豊かさの種類は変わった。今の時代は、食べることより食べる体験の方が心を充たしてくれる。
だから飲食店も次のステージへと牌を進める時期にさしかかってきていると思う。

食事をもっと楽しめるよう、店主の皆様の工夫を心から待ち望んでいる。