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上手くいかなくて迷い込んだときの読みもの

豊田真由子氏のような暴走心理に思うこと

衆議院議員の豊田真由子氏が男性秘書に向かって吐いた暴言及び暴力が、波紋を呼んでいる。
これが特別に取り上げられるのは、暴言の内容が「人格破綻でしょ」レベルだからだ。

秘書に向けて「このハゲェ~」と見た目を揶揄したり、秘書の家族を勝手に事故に遭ったと想定して悲惨な現場を歌にしたり。秘書のミスを咎めたとかいうレベルに留まっていない。

これを女性ならではのヒステリーと評する人もいるが、そもそも性別関係なくストレス耐性のない人は、溜まった不満を強烈な形で吐き出そうとする。この強烈さは、普段の姿からは想像もできない。だからこそ、普段とのギャップに周りは驚かされる。

すぐにキレる理由

おそらく問題はこの一件で終わることはない。過去に辞めた秘書、豊田氏に嫌がらせを受けた人々がこれからわんさか出てくると考えられる。豊田氏は普段からストレスを溜めやすく、似た行いを繰り返していることは容易に想像できる。

けれどストレスを溜めやすい人全てがこのような強烈な形で吐き出すわけではない。ではなにゆえ強烈な形になったか、というと
育った家庭に原因がある。

母親を園遊会に強引に連れて行ったことから考えて、母娘の結びつきは人一倍強い。
一般的に母娘の結びつきが強い家では、父親が父親の役割を果たしていないことが多い。すなわち今回の場合も、豊田氏の父親は家庭向けの人ではなかったと考えられる。さらに言えば、キレやすい人物だったことも否めない。小さい頃からキレる大人を間近にみてきた娘は、大人になって同じ振る舞いをするようになる。キレることが日常的過ぎて、敷居が低いのだ。ストレスを溜めたときにどう対処すればよかったのかを、学ぶ機会を逸したために、親コピーの直情的反応しか出来なくなっている。

女優の高木美保さんが、「輝かしい経歴の中で学び損ねてきちゃった部分があるんだろうな」とコメントしたのは、そのことを指しているのではないだろうか。

ストレスのはけ口を用意すればこんなことにはならない

誰でも理不尽な思いをしたら、吐き出したくなる。他人のせいにしたくなる。
これは一過的に自分の心を守るための防衛反応だ。

ただ今回の場合吐き出すに留まらず、侮辱発言やはたまた暴力まで振るって相手を傷つけ、恨みを買った。
どんなにストレスが溜まろうとも、他者を傷つけていい理由にはならない。それを「秘書だからいい」と勝手にモノ扱いしたことが致命的だった。モノ扱いされて黙っている人などいない。キッチリと反旗を翻された。

このような事態が起きないためには、吐き出す先を人から本当のモノに変える。スポーツをすることでも、ノートに書き殴ることでも、怒りのエネルギーの矛先を何か用意する。まずはそうやって発散する。
こうやって第一陣を逃すことで、落ち着いた対応が出来るようになる。

暴走は世代間で連鎖する

離婚した親を持つ子は離婚しやすく、性的にだらしない親の元に生まれた子は性逸脱しやすく、暴力を振るう親に育てられた子はなにごとも暴力で解決しようとする。
良いことも悪いことも、親を見て学ぶ。

つまり豊田氏の暴言は、このままだと息子や娘に伝授されてしまう。
きっとこれから子供達は厳しい立場に置かれることだろう。今までは自らをステータスの高い人間と捉えていたのが、今回の事で一転、どん底まで落とされた。それが彼らの中で理不尽の塊となって、自らに襲いかかり、耐えきれなくなったそのとき母親と同じ暴挙に出る可能性は否定できない。

ストレスを逃す方法を親が学んで子に伝えない限り、何代にも渡ってキレる性質は連鎖する。

逃げてもなにも解決しない

現在、豊田氏は入院して世間から距離を取っている。でも入院が必要なのは秘書の方ではないか。国民から給与を支払われている以上、議員としての仕事を全うするのが筋だと思う。

ストレスを吐き出す先を失った豊田氏がたやすく切れるカードは「逃げ」しかない。しかし、国会議員であり、母親であるならば、きちんと自らの行いに向き合わなければならない。今、逃げ込むことで国民に「私は議員としての責務を遂行できる人物ではありません」、子供に「キレることは正義。イザとなったらこうやって逃げればいいのだから」という最悪の姿勢を示している。

これでは職はおろか、親としての立場も失いかねない。
不惑を超えた人間がこれでは、周りの人間も救われないと思う。

今できることは自らを省みて、どんなに罵倒されようとも秘書に謝ることではないだろうか。そして家族にも。
彼女が今後、議員として返り咲く可能性は極めて薄い。だとしても、やれることをやる、という姿勢を貫くだけでも、この痛い教訓は活かされると思うけどなぁ…。