心の流れBlog

心の守り方を考える

「あなたのために」は巧妙に本心を隠すための技

周りに「あなたのために」「あなたのことを思って」など、なにかと「あなた」を強調して考えを押しつけてくる人はいませんか?
その目的が本当に「あなた」を救うことなのかは、疑わしいです。

「あなたのために」でグイグイ押す人の心を知って、必要のないソレを上手くかわしてみませんか?

「あなたのために」が表れる場面

「あなたのために」はどんな時によく使われるでしょうか。

大概、「あなたのために」を口にしている人の要求を「飲め」と強要するときです。

母親が娘に「若いときにちゃっちゃと結婚しちゃいなさい。それがあなたのためなんだから」
上司が「若いときは、これくらいの無茶をしないとこれからの会社員人生乗り切れないぞ。お前のためを思って言ってやってるんだ。(残業しろ)」

「あなたのために」と口にしている人が、押しつけを正当化するために、それっぽくみえる理由に使っています。

言ってる本人は真剣にそう思ってる

「あなたのために」を口にしている人は、意地悪をしようとしてそうしているのではなく、本気でそう思っています。ですから、断っても断っても「あなたのためよ」としつこく迫ってきます。

当然です。押しつけを飲ませることがあなたを良くすることと信じているのですから。良くなることを本気で拒否するあなたの方が間違ってるのです。

これを覆すには、本人の頭の中にある思い込みを解かなければなりません。

思い込みの起源に迫る

解くための鍵となるのが、「なにゆえ、思い込みが生まれたのか」です。

思い込みの起源を理解して、その正しさを検証しようというわけです。

たとえば先の例「結婚しなさい」を取り上げると、思い込みが生まれた背景には

  • 母親の若かった時代は結婚しなければ村八分にされて生きていくことが困難だった
  • 母親は経験したことがないものに不安を抱きやすい
  • 母親は周りからの評価を気にする性格

が考えられます。

結婚を急がせる理由は「母親が『村八分にされるんじゃないか』『私の知らない世界のことは分からないし怖い』『娘の生き方で周りからいろいろ言われる』という不安を払拭する」ため。

要約すると「母親が不安だから」です。
でも、これは厚いベールに包まれていて、本人に自覚はありません。

言葉にすることで本心が明かになる

ですから、押しつけられた側が予測して「本当はこうなんじゃないか」と返してみる。

「あなたのため」を受け取らない私が悪いんじゃなくて、押しつける側の問題、という形に切り返してみる。

たとえ厚いベールに包まれていたとしても、そこにいるのは確実ですから、本心は「やっと日の目をみた!」という喜びのあまり姿を現すことでしょう。
もちろん本人は未だ理性で「あなたのため」と思っているので多少の拮抗はあるかもしれません。

それでも以前より勢いは弱まるはずです。

言葉に出すことで、いままで影に隠れていた主役が一気に躍り出ることになり、ようやく出演者が出そろったことになります。

結局「あなたのために」は要らなかった

真の主役が出てくると物語が変わります。
「押しつけてる側の不安」という主役を据えた正しい物語が走り始めます。

それは従来の「押しつけ」のような窮屈さのない、直球の世界です。嫌な場面であっても、嫌さがストレートで爽快なのです。
この爽快さこそ、正しい物語である証拠。

もう「あなたのために」が入り込む余地はありません。

そう、最初っから全然要らない役だったんですね。