心の流れBlog

心の守り方を考える

我々は何に「選択させられている」んだろう?

イケメンでお金持ちのAくんと、フツメンで平均給与のBくん、そして残念顔で平均以下の給与のCくん。
この条件だけで私たち女性は、どの男性を選ぶだろうか?

おそらくA君だろう。

しかし、なぜA君にしたのか問うと、イケメンだと癒やされるとかいい暮らしが出来るみたいな解に留まる。
そこをあえて生物学的な意味まで掘り下げて、何を基準に選んでいるのか、もっと言えば何によって選択の方向が決められているのか、ということを考えてみたい。

DNAの乗り物、身体

私たちは自分の意思で動いてる、と思っている。でも意思、すなわち好きとか嫌いとかは、なんらかの基準が必要だ。
好きや嫌いは、生物が発生する過程で、より生き延びるのに優位だと考えられる方を好き、死滅しそうな方を嫌い、と感じるように出来ている(と思う)。

なので、自分の意思で選択したつもりになっていても、所詮DNAに操られたに過ぎない。
我々に高尚な意思などないのである。

人間界のエラー

人間はアメーバーなどと違って、複雑な動きをする。
必要な要素を兼ね備えたA君とつがいになったとしても、A君がそこに留まるとは限らない。

A君のDNAが子孫を成人まで育てることよりも、多くのDNAを残すことを優先した場合、つがいはごく短期に解消される。DNAは長期予測は苦手なので、つがい形成後のストーリを完全には描ききれないのだ。

従って予測に外れた人々が、不倫や離婚に至る。

もちろん、最初から予測ミスすることもある。
オラオラ系やダメンズと呼ばれる種族と相性の良い一軍。DNAを残すために必要な決断力のある相手を好むまではいいのだが、協力し合うというところの予測が苦手なために、生き延びるのに不利な選択する。

これらのミス傾向は世代を超えて伝承されやすい。一般に親のDNAが予測ミスした場合、子も比較的ミスしやすい。
アダルトチルドレンの親に対して、子供もその傾向を示すのは、そのためだ。

人間がDNAに勝つ日も近い?

だが、人間も乗っ取られっぱなしにされるほど愚かではない。
着々とDNAによる選択をつっぱねるが如く、知性のアップを図っている。

多様性を求めることは、まさにその筆頭である。
今までは、DNAのいいなりになって金太郎飴的生き方で生き延びてきたのを、「そんなことさせねーぞ」と立ちはだかったのが新しい価値観。

そいつらは、しかれたレールの上を歩くのを嫌い、既存の考え(結婚とか出産とか異性愛)をはねのけ、今生きてるDNAを優先する。
今を満足させることで、そのDNAを有する個体の免疫機能をあげようというのだ。

笑うと長寿になる、と言われるように、気持ちは確実に健康に効く。それも免疫に。
免疫機能があがれば、あらゆる身体の不調を自分で直すことが出来る。

最終的に人は何になる?

今を生きてる我々に刻まれる記憶を、そのままチップに記憶して、ロボットに移植する技術が確立したとしたら、人はいつ死ぬんだろう。

人々の選択は、あきらかに生き延びるから、今を生きるにシフトしてきてる。
身体の限界が生命の限界を決めている。だが、自己という認識は身体なくしても成り立つ可能性は十分ある。

アンドロイドに人々の記憶を埋め込むことが出来たら、我々は不死のまま記憶を蓄積し、思考しつづけることができる。

未来の世界における哲学

みんなを救うために一人犠牲になっても構わないという功利主義と、みんな平等に苦を分け合う平等主義、自分で好きに選ぶ自由主義は、相反するものとして扱われている。
だが、人が不死になったとき、それらは対極的で居続けるのだろうか?

身体という縛りがある中では、エゴを持つことが当然であった。それが不死の身体を得たとき、エゴはエゴとして有り続けられるのか、疑問である。エゴが有り続けられないなら、犠牲になるとかならないとか、という考えそのものが有り続けられない。無限の可能性を持って、犠牲を犠牲でなくせばいいだけなんだから。

これからの技術革新によっては、我々が信じている一定の正義ですら、正義でなくなる可能性は十分ある。
相反する概念の融合は、すべてを根底から覆す力を持つ。

真の自由を手に入れる、という選択

DNAに乗っ取られた意思を取り戻し、新しい基準で選択を始めたとき、我々はどこに向かうのだろうか。
破滅か、発展か。
人間の知性のアップと、技術の革新は、あきらかに世界の有り様を変えようとしている。

この世から争いが無くなれば良い、と願う人は多くいる。その争いは不当な犠牲に対する人々の憤りだ。
その憤りを全て解消する技術が開発されたとき、真の意味で人々は自由になれるのか?

きっとそのころには私はよぼよぼのおばあちゃんになっていると思うが、是非ともその過程をこの目で見続けていたいと願う。